2017年12月6日開催 ほっとタイム「子どもの冬の病気と薬の飲ませ方」

126日に「子供の冬の病気と薬の飲ませ方」というテーマでミニ講座を行いました。

沢山の参加ありがとうございました!お話しした内容を抜粋します。

よく耳にする代表的な病気です。

RSウイルス、マイコプラズマ肺炎、インフルエンザの症状についてお話ししました。

ウイルス性胃腸炎は少し詳しく紹介します。―お腹の風邪、ロタ、ノロなどあります。発熱、下痢、嘔吐(ロタは白っぽい便が特徴)の症状です。

吐いてしまった、下痢してしまった!で衣服や床が汚れてしまったときの対処法です。

慌てたママはとにかくキレイにしなきゃと行動しますね。まずはママにうつらないように注意してください。

特にノロは感染力が強く汚物からうつります。お世話しているママにうつってダウンということをよく聞きます。

消毒が不充分だと乾燥した後舞い上がって感染という例があったので注意してください。

この前お話しませんでしたが、とりあえず汚物に新聞紙やぼろ布などできれば捨てていいもので覆ってマスク、手袋エプロンを着用して

からふき取りましょう。ビニール袋に密閉して捨てましょう。ノロはアルコールは効果がなくハイターやブリーチなど次亜塩素酸ナトリウムが有効です。

用途により薄めて使います。

0.1% 500mlペットボトルの水に5mlのキャップ2杯➡床やオムツ、など

0.02500mlペットボトルの水にキャップ半分弱(4ml)➡衣類のつけ置き、玩具、ドアノブ、便座などです。

消毒薬を使いにくいものは高温で、お湯85℃1分以上、カーペットや布団などはスチームアイロン、布団乾燥機など

症状別対応について

 発熱熱が上がろうとするとき悪寒があり手足が冷たいときは保温しましょう。熱が上がり切り紅潮し全身が熱くなったら

こもらないよう薄着にしたり、はだけたりしましょう。お菓子についてくる小さい保冷剤などを常備しておくと部分的に冷やせます。

首の後ろや脇、鼠径部、(太ももの付け根など)太い血管を冷やすと効果的です。嫌がらなければです。

下痢―頻回の時は水分だけで少しお腹を休ませてみましょう。落ち着いたら消化のいいものからためしてみましょう。

嘔吐―頻回の時は12時間飲食をやめてみて落ち着いたら少量ずつのませてみましょう。

こんな時は乳児用イオン飲料を利用するといいでしょう。あくまで具合の悪いときがおすすめです。

それでも、ぐったりしている、お腹を休ませても水分も受け付けないときは病院を受診しましょう。

◆さて、こんな病気の時についてまわるのがお薬です。お薬が苦手なお子さんもそのママさんもストレスですね。

私は長年小児病棟でたくさんの子供たちにお薬を飲ませてきましたが、本当に反応は様々でした。

甘いのが好きな子はシロップをごくごく飲むし、嫌いな子はシロップは最悪です。ご自分のお子さんがどうなのか知って

飲ませ方を選択していってほしいと思います。シロップで作ったお薬は量が多くなるので粉で処方してもらって薬杯みたいな小っちゃい容器とスポイトで

2㏄前後のお水で溶いてお口の横から喉のほうにちょっとずつむせに気を付けて注入しましょう。

粉を練って上あごにつける、市販のゼリーを利用するなど、ベストなものを利用してみてください。また、言葉を理解していない赤ちゃんのときには

長引かせないようしっかり押さえて短時間で終わらせるように、そして終わったら抱きしめてあげていっぱい褒めてあげてください。

成長してくると自尊心が出てきて、いやでも飲めるようになるお子さんもいますから、褒めることを続けてくださいね。

◆いろいろお話しましたが文章では中々伝わりにくいこともあります。参加出来なくて読んでいる方はわかりにくいかもしれません。

また、これを絶対やらなければいけないというものでもありません。お子さんにあったものを選択してください。

来て下さったママさんたちはとても一生懸命で素敵でした。赤ちゃんたちも可愛くていつも癒されています。でもでも育児って可愛いばかりでもありません。

こんな仕事の私も不安や失敗を経ていつの間にか中学生の親になりました。どうか悩んだとき、煮詰まったときは声に出して誰かに相談してくださいね。

そして自分らしい子育てをしてください。そんな皆さんに私の経験が少しでもお役に立てればと思います。

                                                      遠田ゆかり